ダンス入門

社交ダンスの人気が続いています。社交ダンスの人気の秘密とは何でしょうか？ディスコダンスが音楽でいえばロックやポップスだとすれば、
社交ダンスはクラシックに当たるというたとえをする人もいますが、果たしてどうでしょうか？歴史というほど大げさなものではありませんが、
社交ダンスの経緯から社交ダンスの人気の秘密をひもといてみたいと思います。

社交ダンスの人気は、主に中高年の男女を中心に大変根強いものがあります。
そもそも、社交ダンスとは、「社交」という名前から想像される儀式や舞台のためのものではなく、一般人が男女のペアになって、
楽曲に合わせて自由に楽しむダンスです。
実は、社交ダンスという名前は、ソシアルダンス・ソーシャルダンス（Social Dance）の訳からできた造語です。英語では、ボールルームダンス（Ballroom Dance：舞踏室の踊り）と呼びます。
社交ダンスには、２つの種類があり、ひとつは競技ダンス、もうひとつはパーティダンスなのですが、現代の日本では、社交ダンスといえば、競技ダンスのことを指すくらい、
インターナショナルスタイルの競技ダンスのみが広く普及しています。
日本における社交ダンスの歴史は、明治の鹿鳴館時代に始まります。文化の面でも急速に欧米化を目指している中、社交ダンスもそれを象徴するもののひとつだったわけです。
当初は上流階級だけのものでしたが、1918年（大正7年）、神奈川県鶴見の花月園にダンスホールがオープンしてから、一般階級でも欧米流の社交ダンスが行われるようになりました。
第二次世界大戦後は、進駐軍向けにダンスホールが多数開設され、若い男女の出会いの場として、社交ダンスパーティーが流行したのです。
しかしその後、ディスコダンスなどの踊りが広まったことなどで、社交ダンスは廃れ、高齢者の趣味とみられるようになっていきます。
しかし、1996年に大ヒットした映画「Shall we ダンス?」やバラエティ番組「ウリナリ芸能人社交ダンス部」などにより、社交ダンスは人気を再び取り戻したのです。
現在では、社交ダンスは競技ダンスとして発達し、プロの競技会や世界選手権なども定期的に行われています。

社交ダンスというと、他のダンスと比べてちょっと堅苦しいようなイメージをもたれがちですが、実は上流階級だけのものでもなく、庶民のダンスでもあります。
やってみて、社交ダンスの人気の秘密がわかったとはまってしまった人も少なくありません。あれこれ言う前に、実際に触れてみるのが大事なのかもしれませんね。